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2007年8月15日(水曜日)

お前は既に死んでいる?!財政5ヶ年計画

お前は既に死んでいる?!財政5ヶ年計画

 こんな事を主人公が決めぜりふで言う漫画が昔あった。趣味が合わなくてほとんど読まなかったのだが、財政の資料を分析していたら、思わず口から出てきてしまった。「お前は既に死んでいる!」

 財政の数字の羅列を見ても、私はイメージするのが正直なところ苦手でよくわからない。気になっているポイントを追いかけて、上がった下がったぐらいは読み取るが、数字の羅列を感触で捉えたり、活き活きと数字が踊り出すような読み取り方はどうも出来ないようだ。しかし、あーでもない、こーでもないと数字をコピペしながらグラフを作ってゆくと、突然視界が開けるときがある。当たり前のことしかしていないにしては手間を喰ったが、見えてしまった。「お前は既に死んでいる!」である。もちろん、私が受けたイメージであって、100%終わったと言いたいわけではない。なんとかだめにならないよう、そして、回復させる手段を考えながらの話である。

 7月20日の「全協で愕然。」で報告した資料は、市のHPからも入手できる。興味のある方はこちらを見て欲しい。

■京丹後市財政計画

 第1次京丹後市総合計画の実施計画(平成19年度〜平成21年度)の策定にあわせ、財政健全化の指針とするために5ヵ年間の中期的な財政計画を作成・公表します。財政計画については、ローリング方式により毎年度見直していくこととしています。

 ⇒ 平成19年度京丹後市財政計画(平成19年度〜平成23年度) (PDF 255KB)
 ⇒ 平成19年度京丹後市財政計画作成要領 (PDF 115KB) 

 ※平成19年7月に作成したものです。

 次に、上記資料から私が作成した資料を見て欲しい。(グラフ1)
http://www.tango-hayakawa.net/modules/wordpress/attach/zaiseikibo070815.gif
 行財政計画の数字には、合併特例債の大規模な利用は組み込まれていない(と思う。それ自体、よく考えるとおかしな話だが、私もぬかっていた。)ので、ブロードバンド計画などの大きな事業を組み込むと、行財政改革の目標数値を確保するのは非常に厳しくなるのは当たり前ではある。

 この行財政改革目標値と、5年間の財政計画の差についての方針の説明は、未だない。加えて、非常に気になるのは、ブロードバンドが収束し、9.2億の負荷しかかからないH21年度に行革目標と財政計画の差は29.1億円の最大値となる。その理由は、この時点では読み取れない。

 財政的に可能かどうかの検証も必要だが、行財政改革とこの財政計画の考え方についての説明は必須であろう。それにしても、参考資料として見て欲しいのだが、合併時に描いた新市建設計画との差が恐ろしい。今年度でも行革目標との差で46億円減額である。町が一つ消えたレベルの減額を抱えて京丹後市は走っている。合併時の絵がそのまま動くはずもないだろう。

 

 次に、市の財政を支える基金の推移を見てみよう。色々な基金があるが、一般会計の財源として崩して使えそうなもののみを足し合わせてみる。(グラフ2)
 http://www.tango-hayakawa.net/modules/wordpress/attach/zaityousuii070815.gif

 このグラフを見てぞっとした行政関係者は多いことと思う。年度初めに予算を組む際に、この基金を数億円崩して予算を組み、年度に入ってから、色々な補助金を確保して、基金を戻してゆくのが一般的な予算の組み方だ。財政調整基金が6億、4億というレベルは尋常のものではない(と私は思う)。聞くところによると、市税収入を多く見積もるだとか、前年度の繰越金を上手く使うだとか、手法はいくつかあるようだが、この右肩急激下がりのグラフと市民経済悪化の前では、私は唸るしかない。まあ、このグラフだけを見ているとH22あたりでどうにもならなくなる気がする。

 

 さらにぞっとするグラフをお見せしよう。例の下水道の平準化債を使わなかった場合を試算してみる。(グラフ3)

http://www.tango-hayakawa.net/modules/wordpress/attach/zaityou-heizyun070815.gif

 平準化債については、3月議会の予算審査に関連して、「禁断の木の実を食べるとき」に詳しく書いた。そして、なんと、予算が動き始めたすぐの6月議会で、再度2000万円の平準化債を打ち出の小槌のように使っている様を見て、モラルハザードが起きてしまったと強く感じた。そして、この財政計画で、毎年平準化債をめいっぱい(だと思う)使っている様を見て、愕然とした。

 今年度組み込まれた3億円の平準化債を用いることで、一般会計から下水道会計への繰入金が3億円低く抑えられ、それで浮いた財源は、病院の繰入金の増額2.3億円に回ったと見て良いだろう。もし、この平準化債を使わなかったら何が起きるか、それを試算したのが上のグラフ3である。財政調整基金のみを崩してゆくと、平成20年度が終わった時点で残額は5億円程度となる。他の基金を軒並み崩していっても、平成21年度末には基金はほとんど消滅となる。

 私は平準化債は使うべきではないと議会で発言し、市長はこれを「智恵である」と言い、私は「いや、罠である」と反論した。が、このグラフを見て、私でも使わざるを得ないほど、財政が危機的状況に踏み込んでしまっているのではないかと正直言ってかなりのショックを受けた。

 実は、松本経一議員がこの平準化債に関連して気になることを言っていた。相当に恐ろしい内容だったが、松本氏が見いだしたことでもあり、彼の発表を待ってコメントしたい。

 いずれにしても、これらは市が公式に発表した今後5年間の財政計画に基づくデータである。私が推測した数値は使っていない。足し算、引き算して、グラフに示しただけである。その読み方には私の行財政改革や京丹後市の状況に対する情報が加味されている。皆さんも、特に市の職員の皆さんは、自分でこのグラフを読み解いて欲しい。何が起こるのか、今、何をしなければならないのか、見えてくるはずだ。

 当たり前であるが、私の意見が100%正しいはずはない。違う側面が見えている人は、是非教えて欲しい。その見方も融合させながら、私なりの考え方を構築してゆきたい。

 この状況を良く読み取った上で、もう一度、私が指摘してきた事業を見直してみて欲しい。光ファイバー計画45億円、網野エリアの新規下水道計画200億〜400億?、東京でのファッションウィーク1100万円、堀川通りチャレンジショップ1200万円、商品券割引分1000万円補助、信用保証料100%補助1200万円、なんとか止めることができたが旭・蒲井の温泉掘削・宿泊施設建設数億円、病院の赤字10億円/年(18年度当初繰入ベース。累積赤字は43億円)。

 ほとんどの市民は、私の指摘に賛同してくれるのではないかと思っている。お金を使うのがだめだとか、補助金がだめだとか言っているのではない。その血税に見合うだけの成果が期待できるかどうか、これからの財政状況を見据えた時に、やるべき、やれる施策かどうかである。

 京丹後市の状況は、既に危機への分岐点を超えているのではなかろうか。その切迫感は、市の施策や議会に私は感じることができない。実は、これが最大の危機なのかもしれない。

作成日: 2007/08/15


2007年7月27日(金曜日)

お金をかければ情報化が進むわけではない

お金をかければ情報化が進むわけではない

 正直言って、私もとても驚いているのだが、最新のIT技術は非常にお金と手間をかけずにすごいことができるようになっている。一昔前なら何千万円かかったかなということが、数百万は当たり前。ちょっと?勉強して上手く組み合わせてゆけば、センスのいい人なら無償のソフトを組み合わせるだけで実現できてしまうことがたくさんある。私のHPに使っているxoopsというCMS(コンテンツマネジメントシステム。ホームページのコンテンツを管理する仕組みです。)も無償であり、通販のシステムから、googleの地図連携まで、びっくりするぐらいのことができてしまう。

 先日、定期購読(無料)しているメルマガを見ていたら、下記の情報があった。まあ、見て欲しい。そして、「出張JAWS」http://fairyware.jp/jaws/ をちょっと使ってみて欲しい。これがゼロ円10人日で作られている。

マッシュアップがもたらすシステムの破壊と創造  第1回 10人日、ゼロ円の衝撃

●黒田氏が開発したマッシュアップ・アプリケーション「出張JAWS」 

 出張JAWSは、出張する際に必要となる、往復の経路やホテルの検索から予約、さらには出張計画書や報告書の作成などの一連の作業をこなせるサイト。Ajaxなどの技術を用いることで、画面を再生成することなしに作業を終えることができる。

 日経コンピュータの依頼で出張JAWSを使ってみたシステム部長やITベンダー幹部は、「なかなか完成度も高い。これだけのシステムを作ろうとすると500万円から800万円はかかるのではないか」と口をそろえる。

APIを使うことで無料・超短期に
 実は開発にかかったコストはゼロ円。北海道庁の企画振興部科学IT振興局情報政策課で主査を勤める黒田哲司氏が、5種類を超すWebサービスAPIを組み合わせて独りで開発したものである。開発期間も、土日の休みを延べで10日ほど使っただけだ。

 これを可能にしたのがマッシュアップだ。黒田氏は、GoogleMapsやHeartRails Express、RailGo、じゃらんWebサービス、ホットペッパーWebサービスなどのWebサービスAPIを採用。これらによって、出発地や目的地の名称から緯度・経度、最寄駅、到着駅までの乗り換え経路、目的地近くの宿泊施設、レストランを表示できるようにした。しかもこれらのWebサービスは、いずれも無料で利用できる。

 さて、我々がこれからすべき施策、ITの取り入れ方はどのようなものであろうか。

 必要なコストは(お金があればである。お金がなければ、破産してまでやることではない)かければよい。が、本当に必要なことなのか、本当に必要なコストなのか、もっと智恵と工夫で安く早くできないのか、ITはわからないと思考停止になっていないか(変化が早いのは事実だが、技術の細部は別にして、トレンドを掴み、本質から判断することはできる。)をチェックしなければ、鴨が葱を背負っているような状態になる。

 以前、このリポートでも紹介したが、(Rubyにはまって)京丹後市でも少し試みが始まっている。

  京丹後市のホームページ GoogleMapを利用した市道等新設・改良工事進捗状況   

 先ほどの「出張JAWS」を作るのに、通常だと500万から800万円かかるという。これが概ね今の相場観であろう。これをゼロ円10人日!で作ることも可能な時代である。

 7月2日付「恥を忍んで報告する」 でリポートしたが、京丹後市が導入する戸別受信機物品管理ソフト629万円(仕様を見る限りにおいては、私でも半日もかからないと思える。)が如何にお高いものであるのか、わかっていただけることと思う。

作成日: 2007/07/27


2007年7月20日(金曜日)

全協で愕然。

全協で愕然。
 
 愕然としていてもしかたないので、前に走る。

 1)蒲井・旭振興計画/事業計画について

   ・アワビの陸地養殖    7400万円
     ふぐの陸地養殖からの変更
   ・海流調査             300万円
   ・家の奥川改修        3500万円
   ・都市農村交流拠点・環境発信拠点施設整備
        (クラインガルテン・ツリーハウス)9300万円
   ・地域振興交付金  4億円
    (風欄の館別館新築工事)
   ・湊漁協への地域振興交付金7000万円
    (観光定置船)
  合計 6億7500万円
 (内、補助金7537万円、起債9360万円、一般財源3602万円)

 3月議会で20億円と言われていた内容が6.7億円に圧縮されたと言って良いだろう。トータルでは、一般財源と公債費返済で概ね6000万円ぐらいの真水が必要となる。この他に久美浜湾岸周辺環境整備事業、道路整備、コミュニティづくりで21億円程度の事業が継続のものとしてあげられている。

 ポイントは、トラフグがクロアワビに変わったことと、市が建設するという設定だった風蘭の館10億円が関電からの寄付金をまるごと交付金として、地元の電源活性化協議会に渡し、それを元に地元が風欄の館別館を建てる形に変わったことであろう。

 正直、私は3月議会で「あほがたらいで」がんばった成果があったと思う。概ね、私の腑にも落ちる形になりつつある。とにかく、関電からの寄付金が地元の皆さん全体の活性化につながる活用のされ方になることを心底願っている。市も、そうなるように、本当に役に立つ形で使われるよう関わってゆく責務を持っているはずだ。交付金をしたから監査はするなどという程度の「形」のレベルであってはならないのではないかと思う。

 なお、風蘭の館は現在指定管理制度で運用されているが、市からの指定管理料なしでがんばってもらっている。これは素晴らしいことだ。市は、今回の交付金で建てる部分は指定管理ではなく、地元が(指定管理料なしで)がんばってゆくということを明示しているが、他のエリアの観光業との連携も含め、調整して、できるだけ活性化するように(金銭面ではない)助力を精一杯して欲しいと思う。

 3月議会の質疑で、「1)風欄の館別館を新築した際の経営見通しは?  → 市長:定め切れていないからこそ平成19年度当初予算に組めていない。成り立つようにこれから工夫してゆく。」という答弁があった。これは逆説的ではあるが、正しい。

 そして、今回、「アワビの陸地養殖」「クラインガルテン・ツリーハウス」という2つのハコモノをするにあたって、経営計画を教えて欲しいと質問した。
 答弁は、「アワビは最終的には2万個/年で純利益540万円を目指す」「クラインガルテン・ツリーハウスはこれから詰める」というものであった。

 はっきり言って情けない。ハコモノを作り、指定管理としてゆくということは、今の時代、経営計画があって事業計画を立てるべきものである。もちろん赤だったら絶対だめなどという話をしているのではない。どのようなことを実現するために、どのような経営が行われ、どこまでの負担を覚悟しておけばよいかを認識した上で行動すべきだということが言いたいのだ。

 市長に確認したところ、予算として議会の承認を求める9月議会までには作成し、示すという答弁であったので、それを待ちたい。が、例えばクラインガルテン(私は好きである。やりたい事業ではある。)を10棟つくっても、月5万円の家賃で全部埋まって年間600万の売上である。これを行う事業費は、ハコモノ部分だけで9300万円ということになる。補修や管理人件費、好評だった場合の今後の拡張など、描いた上での事業であって欲しいのだ。

 2)ブロードバンドネットワーク整備事業計画について

 ため息が出る。が、がんばってリポートする。

 2つの大きなポイントがある。一つは、連結決算・自治体財政健全化法が来年度決算から始まる状況の中、今の事業計画に基づいた見通しの中で、本当に大丈夫かどうかである。そして、もう一つは、光ファイバー全戸敷設のやり方が本当に必要かどうか、身の丈に合っているかどうかである。

 1つ目の連結決算の観点であるが、状況が判断できる資料は皆無であった。参考資料として、連結決算ベースでの実質赤字収支比率試算が提示してあるが、数値はH17,18のものである。ということは、今後の見通しは読み取れない。

 加えて、「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」「実質公債費比率」「将来負担比率」という4つの指標が新しく導入されるのだが、他の3つの指標は、示されてもいない。将来負担比率は、第3セクターのKTRも対象に含まれるはずだ。

 というわけで、3億円で久美浜の一部を開始することの可否や長期的財政の観点からの評価が可能なデータは提示されたとは思えない。が、市長は、これをもって付帯決議に対する議会への対応をしたものとして、業者発注に取りかかる構えである。

 気になるところをピックアップしておこう。下水道への繰り出し金であるが、H18が9.2億円、H19が6億円、これ以降が6.1億〜6.4億である。なんと例の平準化債(借金先送り)を毎年使い続ける前提である。予想した最悪パターンである。病院への繰り出しは、H17が4.5億、H18が7億(といっても3月補正で2.3億円積み増した)、H19が7億で、毎年増額してH22からは8億円とする計画である。これを見るだけでも、背筋が寒くなる人もいるだろう。

 2つ目のポイントであるが、日本の9割が超高速ブロードバンドになるのでそれを導入したいという話を部長・課長・市長は強調していた。私が、ADSLではできない光ならではの超高速の利用方法は何かとたずねたら、課長が答えたものは、双方向の映像転送(テレビ電話)のみであった。ほんとにこれ一つしか出てこなかった。確認しても、これだけであった。確かにADSLは高速であっても、上り方向(こちらが大きなデータを流す時)には比較的遅い特性を持っている。

 が、そんな転送速度が必要なのは、ハイビジョン映像でも家庭から流してテレビ会議するぐらいしか、私には使い道は考えつかない。これを必要とする家庭・企業が、全世帯の内、一体何世帯あるのか。違法なビデオなどのWinnyでデータのやりとりをするのが早くなるぐらいのことである。

 市長も超高速が標準だとか、これからの可能性がとか、力説していたが、私は、あの集団の中ではもっともこの分野を理解している一人であるという自負はある。はっきり言っておくが、光のブロードバンドはあってもかまわないが、なくてもかまわない。戦略なきブロードバンドやCATVの導入は都会に吸い取られるルートを家庭の中、それぞれの部屋の中にまで造るだけのことになる。そして、そのフルスペックはとてもでないが、普通の人には使いこなせないし、必要ない。本当に標準・必須になっている頃には、ほっておいても、NTTが今のメタルを自ら光に変えてしまっているだろう。無責任だが、断言しておく。(電線の耐用年数がいずれ来るのと、非常に高価な交換機を廃止して、IP電話方式に変えて安価な資本投資に移り変わる以外の選択肢は多分ない。その中で、ここだけメタルで交換機などということはあり得ないだろう。今でも、45億円の数分の一のインセンティブで全市可能になるという話もある。)

 なんだか、高価な布団を買わされた方が、一生懸命、聞きかじった布団の効能を説明しているのを聞いているような気分であった。指摘しようと思ったが、気力が萎えた。(別に高い布団が無駄と言っているのではない。使い手の理解や使い方を選ぶだけだ。)

 そして、私は愕然とした。この重要な問題、加えて財政の連結決算に絡んだ資料が提出されているにもかかわらず、質問者はなんと私と松本経一議員の、たった、たった2人であった。

 非常に重要な意味を持つ全員協議会の質疑は終了した。

作成日: 2007/07/20


2007年7月19日(木曜日)

明日の全協に向けて勉強すると・・・

明日の全協に向けて勉強すると・・・

 過去の切り抜きを引っ張り出し、手元の財政資料、やっと入手した第一次総合計画の実施計画などを読み込もうとするのだが、めまいがする。正直、たまらない状況にある。

 手抜きをして、検索してみた。概略を再確認するために見て欲しい。6月28日のブログ「病院はいつまでもつのか!連結決算から見た京丹後市の将来」も思い出していただけたら幸いである。

山陰中央新報の論説

 総務省は年内に、健全度を測る四指標の基準をつくる方針。自治体は二〇〇七年度決算から指標を公表、〇八年度決算から健全化計画や再生計画の作成を迫られる。

 財政の健全化を示す指標は、これまでは普通会計が主な対象だった。今回の指標では、赤字が多い下水道といった公営企業や第三セクターなどの会計まで拡大した。

 ルールの大幅な改正であり、自治体の中には戸惑いもある。総務省は地方の意見を十分聞いて基準を作成してもらいたい。必要があれば、総務相が自治体に勧告できることになっているが、介入は極力控えるべきだ。あくまで自治体の自主的な判断と行動に任せることが基本であり、その意味で住民と議会のチェックが重要になる。

 指標として新たに導入するのは「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」「実質公債費比率」「将来負担比率」。実質赤字比率は普通会計が対象だが、連結実質赤字比率は公営企業や国民健康保険などの公営事業会計も対象になる。

 実質公債費比率は、ごみ処理事業などの一部事務組合や広域連合の事業会計まで拡大。さらに将来負担比率では、土地開発公社や観光関係などの第三セクターの債務保証や損失補償額まで加える。

 夕張市は、巨額の一時借入金を特別会計間で操作するなどし、最終的に普通会計の黒字を装っていた。新指標ではこうした一時借入金や赤字を隠すのは困難になる。


 この指標を既存の公開データから私が見積もるのは、不可能ではないのだろうが、あきらめた。市がきちんと提示すべきものである。が、おおづかみ、危険な水域にあることはそれほど外れていないだろう。「将来負担比率」では第三セクターの債務保証や損失補償額まで加えるのだから、KTRを把握しないと見えてこないが、見るまでもないのかもしれない。

(ちなみに、このルール変更に伴って、監査委員さんの仕事も質が変わってくる。責任の重大さはシビアなものがある。もちろん、議員もだが。「監査委員の重い責任 〜自治体財政健全化法を機能させる〜」)

 危惧するのは、明日の全員協議会で数年間の財務の見通しを提示しただけで、議会の承認を得たとして、久美浜の光ファイバー敷設3億円が走り出してしまうことである。実施計画については、事前に入手でき、読み込もうとしているが、長期の財務資料は当日配布である。そんなものを質疑が進行しながら把握し、理解してゆくことは不可能である。

 議会・議員と市当局の良識を期待したい。壊れてからは誰でもわかる。壊れる前に止めるためにチェック機関はある。

作成日: 2007/07/19


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