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2006年5月30日(火曜日)

かつお節がうまい!

カテゴリー: - 早川まさてる @ 22時16分59秒

 かつおぶし
 今日は、さっきから子供達とかつお節を削っている。

 先日24日から26日まで、鹿児島県指宿(いぶすき)市で行われた環境自治体会議に出席した際、名産であるかつお節を買ってきた。醤油味の包丁で切れる柔らかいものは酒のつまみとしても最高にうまい。3本900円ほどで格安で買ってきたのだが、少しづつ切っては、長男と爪楊枝で取り合いの大騒ぎとなる。そして、以前からとても気になっていたあの固いかつお節。あのカビを生やした、かちかちの固いヤツである。

 かつお節削り器は持ってないし、多分使う人がいないから売ってないだろうなぁと思いつつ、思い切って一本買ってきた。800円ほどである。そして昨日。網野の老舗のお店に行ってみたが、やはりない。取り寄せると6,7000円するらしい。ネットで検索してみた。やはり安いものでも6,7000円。高いヤツは2万円近い。パックの安いかつお節がいくらでもあるご時世に、だれが1万円も出して・・・、と思いつつ、色々見てみると、要はカンナに箱が付いている構造だと言うことが分かってきた。しかし、原理は一緒でも、かつおを削るんだから、それなりの伝統的な工夫があって、大工用のカンナとは違うのではないかと気になっていた。大工用カンナも用途によって非常に多くの種類と工夫がある。

 そして、今日、あるホームセンターに様子を見に行った。1000円ぐらいから10000円台まで、それなりに大工仕事用カンナはある。刃を比べてみていると、やはり1000円のものは刃の気配が悪い。1680円のヤツは、台の木は安価なものを使っているようだったが、刃もそんなに悪くなさそう。ということで、即購入。分解して2枚の刃を金たわしでこすり、洗剤で軽く洗って干す。組み立てようと思ったら、情けないことに2枚の刃の組み合わせを忘れていたが、なんとかクリアして、その辺の大きなはさみで台と刃をこんこんしながら、刃先を調整。上の写真の下方左側が最初の頃のもの。右側が刃先調整後の絶妙の削り具合になったもの。われながらいい感じだと思う。小皿の上にカンナをのっけて、刃を皿の外に出し、左手で支えながら右手で すっ と引くと、うまい具合に小皿の上に新鮮なかつお節がたまってゆく。

 さっそく、薄口醤油を少し垂らして食べてみると、非常にうまい。ご飯にぱらぱらかけて醤油を垂らす。吸い込んだ息にカツオの香りが充満して、口の中がかつお節で一杯になり、無茶苦茶うまい。豆腐にかけても、水菜のおひたしにかけても、少量ですごく味が変わってしまう。子供達もカンナでかつお節を削るのがおもしろいようで、競ってやっている。うまく削れているときには、音が違う。そのもちろん、うまく削れる裏には、刃先の微妙な調整を父さんがしていることと、カンナの置き方(刃先を下に向けないで、縦に置く)や、削るときの体の姿勢についてのうんちくも語っておいた。

 食育を大切にということがよく言われている。かつお、じゃこ、昆布などのだしをきちんと取ることの大切さもよく聞く話だ。しかし、かつお節を家庭で削っている家はまずない。私もほんとに小さい頃に見かけたかどうかぐらいのものである。しかし、やってみて分かったが、昆布やじゃこに比べて、かつお節を作る面白さは恐らくダントツだと思う。小さい子でもお手伝いが十分出来るだろう。(まあ、めんどくさいと言うことにもなるが。)

 ネックは、かつお節削り器だ。売ってない、高い、やったことがない、の3拍子がそろえば、まあ誰も使わないのも道理といえる。が、どう見てもジリ貧であり、日本の食文化としても非常に寂しい話である。そもそもあんなにうまいおかか飯が食えず、子供とカンナで遊べないのは寂しい限りである。

 さて、本題である。

   「金がなければ、智恵を出せ! 技を出せ! 芸を出せ!」

 昨年10月にラオスに行ったとき、首都のビエンチャンの市場で驚いた。市場の中の電気屋さん(といっても6畳かそこらの狭いところに、古いテレビが(日本で現物を見たら、ほう!と声が出るようなヤツである。)山積みになっている。2,3人の若い青年が半田ごてを片手に修理をしている。基盤の取り替えではなく、基盤上のパーツの取り替えだった。

ラオスの車
 私が空港から乗ったタクシーも、多分40年近く昔に日本を走っていたコロナマーク兇任△襦A襪忙鯵儼舛離ラスが付いていてくるっと回すあのタイプだ。あのコロナが現役でふつうに走っている。手回しの窓開閉取っ手は既になく、メーターは言うまでもなく動いていない。ワイパーは確か付いていたような気がする。日本車だからあれだけ持つのだとは思うが、それにしても町の車屋では、部品を器用に継ぎ接ぎしたりしながら、見事な工夫と技術で貴重な車を延命しているのだろう。

 高いから買うのをあきらめる。予算がないから出来ないと思ってしまう。出来合いのものしか使えないと思い込んでいる。こんな「へだらく」な発想では、人生おもしろくない。ものごと、なにか抜け道があるはずである。できないと思い込んでいる自分の枠、色眼鏡をふっとはずした瞬間に、見えてくる新しい姿。出来ないと思えていたものがすこんと抜けて解決してゆく瞬間の快感。
 「金があったら」考えもしないような事を「足らない」ということは見せてくれる。チャンスをくれるのである。ガンですらそうである。

 芸を出さないと生き延びられない時代になった。いや、厳しいからこそ「芸が活きる、技が活きる、智恵が活きる時代」になったと言うべきであろう。

 残念ながら、芸と技、智恵を全く感じることが出来なかった<京丹後市水洗化計画>の改定案を昨日の上下水道審議会で見ての感想である。


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